法政チョモランマ通信

Daily Report 〜チョモランマ日記〜

 第20号 5/12 10:31 @240

アタック期間中に入った法政隊。今日は隊員たちの現況を報告します。アタックメンバーを支える

影の男たちを紹介します。

●法政BC村の村長さん、立垣晃弘(59)隊員

ベースキャンプから下は任せとけとBCから一歩も動かず、隊員の医療管理を中心に活躍しています。

高度障害で緊急下山する隊員に付き添いザンムーまで下りたり、盲腸の疑いのあるキッチンボーイ

を村まで降ろしたりの大活躍。BCではパーソナルテントがない村長さんで、毎日のように隊員の動き

に合わせ、空いたテントに移動する。隊長からヤドガリと言われても動じない縁の下の力持ち。たま

には上に行きたい希望もBCの貴重な人間と隊長から許可が出なかった。(申し訳ない!)

●法政隊の専門職。燃料担当、田中康夫隊員(59)

燃料担当に決まったのが隊にとっては最高。本人は最悪だとか。何しろ今回の遠征は燃料関係に問題

が多く。それも本人の責任でなく、燃料の中心である中国製プロパンは、15キロボンベを37本

レンタルしたが、これが大変な代物で重量にして半分も入ってないインチキもので、追加注文。

発電機を回すガソリンは沈殿物が多い粗悪品で、ホンダの発電機はこの影響で、ゴミがつまり毎日

分解掃除が必要で、それが彼の日課になった。 法政隊の発電機は早めに粗大ゴミ。いまは北海道隊

の発電機をなだめすかし。これもだめだったらと東北隊の発電機にも触手をのばし「発電機のことなら

何でも聞いてください」と毎日専門職に力を入れてます。

●サミットをあきらめてサブコック長 青木司隊員(59)

第四キャンプ(7000M)で高度障害を起こし、本人いわく「死ぬかと思った」。食えぬ 、吐き気、頭痛

障害で夢だったサミットを早々とあきらめBCに下りてからは、なんと藤嶋コック長に弟子入り、毎日

キッチンテントから出てこない。 調子を崩してABCから下山どきC2で無線交信が出来ず、ABCから

深夜、3人のシェルパに酸素ボンベを持たせたレスキュウー隊騒ぎで、本人が一番びっくり。「皆さん

に申し訳なくて」といまBCでひたすら他の隊員の世話を焼いている。(8000m)は厳しい。でも

ノースコルで一泊出来たのは自慢して良いのでは?東京に戻ったらが楽しみ「彼のチョモランマは

終わった?」のか??

●良く食べ、良く動く、最年長組み 増田昌司(67)、酒井省二(55)隊員

隊員の中で一番元気印はこの御二人。最年長特別扱いが気に食わないと行動も現役並に活発。なんと

いっても良く食べる。はじめはこれなら頂上まで行ってしまうかも。と思われたが、仲良くC4

(ノースコル)をのぞいて帰ってきました。世界最高年齢登頂は早めに山本隊員に託し「我がチョモ

ランマ」の完成にいま全力をあげております。見上げたものです。

●這い上がってABCに四日間滞在  学生 井ノ口信明(4年) 武川雅義(3年)

高度障害で仲良く一度はザンムー生活を余儀なくされた学生二人は、ようやく本来のペースに戻って

きた。隊員の休養の合間にはABCに四日間ステイ。BCとの貴重な連絡員として活躍した。二人の

最終目的はノースコル、タッチだが、チャンス到来どきにアタック期間にぶつかりBCへ下山を余儀

なくされた。しかしまだチャンスはある。高度障害を体験してそれに対する行動は慎重で、「2度と

失敗を繰り返さぬ反省と行動は立派」。

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